ロンドンに住んでいるアミット・パテルさんは、数年前に視力を失ってしまいました。
目が見える人にとっては当たり前のことでも、パステルさんのように障害を抱えた人たちにとっては難しいことがたくさんあります。
そのような人たちを支えるためにも「小さな親切」が必要だとパステルさんがTwitterで悲痛な訴えをしているのです。
We walked to the end of the platform in the pouring rain so that we can board the designated disabled section on the @Se_Railway train & even with dad giving me the command “find a seat” not one passenger gave up their seat! 😡😤😢@GuidedogsLondon @guidedogs @transportforall pic.twitter.com/MHl0xtw6fU
— Kika 🇬🇧 (@Kika_GuideDog) 2018年3月27日
それはパテルさんと盲導犬のキカが電車に乗っていた時の出来事でした。
優先席のある先頭車両に乗り込んだパテルさんは、キカに空席を探すように指示を出しました。
しかし、ちょうど通勤時間だったために、空席はありませんでした。
仕方なくパテルさんは、電車の扉に背を預け次の駅まで我慢することにしたのです。
Dad had to stand with his back against the doors whilst trying not to slip & I was sliding all over the place as the floor was wet. Have some humanity people! @GuidedogsLondon @GuidedogsLondon @Se_Railway @transportforall pic.twitter.com/aXZ8wQbFi2
— Kika 🇬🇧 (@Kika_GuideDog) 2018年3月27日
目の見える人にとっては電車の中で立っているのは何の苦にもなりませんが、視力を失ったパテルさんにとっては、揺れる電車の中で掴まる場所を手探りで探すのは一苦労です。
これが晴れの日ならば問題ありませんでしたが、その日はあいにくの雨でした。
床が濡れている上に車内は混雑していたため、自分とキカのみの安全を確保するためにも座席に座る必要があったのです。
しかし、車内でパテルさんに席を譲る人はいませんでした。
今回のように、席を譲ってもらえないことは珍しくなく、これについてパテルさんはTwitterで、「たったひとつの小さな親切で状況は変えられるのに」とコメントを投稿。
すると、これに数多くの人たちから応援や共感のツイートが届けられたのです。
“Do you want to sit down?” (& the guy is kind enough to hold down the seat for dad), now this is the #London we know & love 💜#GuideDog @BlindDad_Uk pic.twitter.com/2oFEgDJhTO
— Kika 🇬🇧 (@Kika_GuideDog) 2018年3月16日
障害を抱えている人にとって優しいとは言えない世の中ですが、良いこともあるとパテルさんは、過去にひとりの男性がパテルさんとキカに席を譲ってくれた様子がおさめられた動画を紹介しています。
健常者にとってはできて当たり前のことでも、目が見えない、耳が聞こえないなど何らかの障害を持っている人たちにとっては難しいことがたくさんあります。
その全ての人に手を差し伸べるのは難しいかも知れませんが、自分のできるちょっとした「小さな親切」を心がけなければと痛感させられました。
画像出典元:Twitter